産学官交流サロン


平成23年度 開催実績
 
■第8回(平成24年3月21日)
 ◇トピックス:「目指すは長寿県沖縄の復活。産業振興には医学的根拠が必要!」
 ◇講   師:琉球大学 熱帯生物圏研究センター 准教授 長嶺 勝 氏
 ◇内   容:
健康・長寿は、多くの人の関心事であり願いであるが、沖縄においては短命化が懸念されるところである。3月サロンで長嶺氏に、県内の4,000名超もの方々から提供されたDNAを用いて研究し、「戦前の生活習慣」のグループが沖縄の長寿に貢献し、一方で「戦後のアメリカ時代の生活習慣」のグループが、遺伝的原因ではなしに肥満率を増加させているとの結果をご報告頂いた。沖縄の健康食品産業の活性化のためにはこのような大人数のデータを扱わなければならないが、現状では莫大なコストがかかるため、予め許可を得て、健診データを一か所に集積して利用することでコスト軽減を図れないかと提案した。
■第7回(平成24年1月24日)
 ◇トピックス:「沖縄のエステティック・スパを商材にした沖縄観光のあり方」
 ◇講   師:沖縄県エステティック・スパ協働組合 友利 直子 氏
 ◇内   容:
沖縄観光の新たな観光商品の一つとして、エステティックやスパなどのサービスが注目されている。今年初の1月サロンは、沖縄県エステティック・スパ協働組合から友利直子氏をお招きし、エステ、スパとは何かという基本的なところから同協会の成り立ち、県内の業界などについてもご説明頂いた。同協会はリゾートスパの勉強会から平成20年度に立ち上がり、沖縄エステティック・スパブランドの確立を目指している。沖縄独自のサービス提供のためには「人材」が重要だとの考えの下、沖縄の文化や歴史を備えたセラピスト育成や認証制度や育成事業も手掛けているとのことである。
■第6回(平成23年12月20日)
 ◇トピックス:「沖縄からアジアビジネスの交流拡大を目指して」
 ◇講   師:株式会社 スペースチャイナ 代表者 佐藤 未雲 氏
 ◇内   容:
沖縄はアジアに近く、アジアとの交流・ビジネス拡大に挑戦しようという機運が高まっている。その沖縄で、中国との懸け橋となるべく業務を行っている株式会社スペースチャイナ。12月サロンは同社代表者の佐藤未雲氏をお呼びして、同社及び諸々のお話を頂いた。同社は語学教育、ビジネスコンサル、通訳・翻訳業務に加えて最近は数次ビザ発給を受けて増加が予想される中国人観光客の受け入れ事業にも着手している。10坪の中国語教室から、新都心に大きく社屋を構えるまで同社を発展させた佐藤氏の苦労話、熱の籠った話に参加者は引き込まれていた。
■第5回(平成23年11月22日)
 ◇トピックス:「FC琉球・沖縄からJリーグチームの誕生を目指して」
 ◇講   師:株式会社 沖縄ドリームファクトリー 代表取締役 榊原 信行 氏
 ◇内   容:
沖縄のサッカークラブチーム、FC琉球は現在のJFLからJリーグ入りを狙っており、このチームの事業運営を担うのが株式会社沖縄ドリームファクトリーです。11月サロンは、格闘技イベント「PRIDE」も手掛けた著名プロデューサーでもある同社代表取締役の榊原信行氏からお話を伺いました。人口増傾向や人口密度の高さ、郷土愛の強さから沖縄に十分な潜在力があると見込む同氏は、Jリーグ入りには成績、動員実績等々のクリアすべき課題は多いながらも、心から応援できるチームを持つことや、他チーム、サポーターの誘致など、実りも大きいとして、FC琉球への応援を呼びかけました。
■第4回(平成23年10月18日)
 ◇トピックス:「太平洋を周って、戻ってきました!」
 ◇講   師:沖縄ディーエフエス株式会社 特命担当 照屋 林恒 氏
 ◇内   容:
DFSギャラリア・沖縄は、沖縄県の特定免税店制度に基づき、2004年12月にオープンしました。10月サロンは、これをきっかけに海外から沖縄に戻ってきた県出身の照屋林恒氏からトピックを頂きました。照屋氏にはDFSギャラリア・沖縄設立の背景や、震災後の沖縄への富裕層流入による売り上げの変化など、ご自身のお仕事に直接リンクする話題以外にも、沖縄に戻ってくるまでアメリカ、カナダ、シンガポールその外国で生活されたお話や、ご友人から「人を残すのが上」であると説得されて始めた、クルーズ船観光客をエイサーで歓送迎する活動などをお話し頂き、話題の多いサロンとなりました。
■第3回(平成23年9月20日)
 ◇トピックス:「沖縄型産学官・地域連携グッジョブ事業の取り組みについて」
 ◇講   師:グッジョブおきなわ推進事業局 事業推進室
        室長兼チーフコーディネーター 喜屋武 裕江 氏
 ◇内   容:
沖縄県は、若年者や県民全体の就業意識向上を目指して「みんなでグッジョブ運動」を展開しています。9月サロンは、その推進体制として今年4 月に立ち上がった「グッジョブおきなわ推進事業局」から喜屋武氏をお招きし、現在取り組んでいる「ジョブシャドウイング」についてお話し頂きました。これは、児童生徒が受け入れ企業で仕事をしている人(メンター)の後ろから仕事や職場の様子を観察することであり、仕事に対する認識の幅を広げられる上、児童生徒が仕事をする「インターンシップ」より企業の負担が小さく済みます。将来的には産学官の連携も併せ、地域による人材育成を目指すとのことでした。
■第2回(平成23年6月21日)
 ◇トピックス:「バイオエタノール推進による沖縄活性化を目指して」
 ◇講   師:日伯エタノール株式会社 沖縄担当部長 森 省二 氏
 ◇内   容:
沖縄県は、車社会であること等により、全国に比して一人当たりのCO2排出量が高くなる傾向にあります。6月サロンにお越し下さった日伯エタノール株式会社の森氏は、エタノールに纏わる昔の国や琉球政府の動きや、沖縄の特産物であるさとうきびからのエタノール生産(白糖を生産する際の余りである廃糖蜜を利用)の有用性を述べた上で、沖縄21世紀ビジョンの「島しょ地域における国際的な環境モデル地域として、内外に情報発信していくことも必要」という一文を引用し、地球温暖化対策として、いわばエネルギーの「地産地消」が実現できれば素晴らしいのではないか、とお話しを締めくくりました。
■第1回(平成23年4月19日)
 ◇トピックス:「おきぎん美ら島商談会の成果と今後のアジア市場」
 ◇講   師:株式会社 おきぎん経済研究所 研究員 木村 政昌 氏
 ◇内   容:
昨年の10月、沖縄産業まつりで県内の食品関連企業と、中国や本土のバイヤーを招いて開催された「おきぎん美ら島商談会」では、30件以上の成約がありました。4月サロンでは、株式会社おきぎん経済研究所の木村研究員に商談会に関して、県内食品関連企業の商品に対しては味、デザイン、原料・品質については概ね高評価であるが、一方で商品の取り扱いや、価格については厳しめの評価になる、とのアンケート結果のご報告を頂きました。また、ご自身の経験から、賞味期限等の考え方は国や地域によって全く異なるので、消費者目線で「良いもの」を「売れるもの」にすることの重要性は大きいと説かれました。